RRC ID 58210
著者 那須田 周平, 佐藤 豊, 久野 裕, 佐藤 和広, 小松田 隆夫, 石川 亮, 橋口 正嗣, 鈴木 章弘, 星川 健, 伊藤 瑛海
タイトル バイオリソースと育種学のこれからを考える:NBRPリソースの活用事例から
ジャーナル 育種学研究
Abstract 21 世紀はゲノム育種の時代である.イネ,トウモロコ シ,コムギ,オオムギのように国際コンソーシアムを組 んでゲノム情報が決定された主要穀類以外の作物でも, 自前でゲノム配列を決定して利用できるようになった. 種の垣根を超えて,安価で高スループットなジェノタイ ピング技術を適用可能な現状である.育種は作物の計画 的な遺伝的改変である.優良品種群の交配で育成されて きた近代品種は狭い遺伝的多様性しか持たず,ジーンバ ンクに保存された在来系統や野生種の持つナチュラルバ リエーションや,過去に育成された突然変異体などの人為的な変異に新たな有用なアレルを求めることが今後さ らに進むと期待されている.今回のワークショップ企画 では,ジーンバンクに保存されたバイオリソースがこれ からの育種(学)にどのように貢献できるかを先行事例 から学ぶことを目的に,文部科学省(平成 27 年度から日 本医療研究開発機構(AMED)に移管)のナショナルバ イオリソースプロジェクト(NBRP)に採択された生物種 の中から日本育種学会に関連の深い 4 つの生物種を選び, リソース整備の現状の報告を受け,各リソースにおいて 育種につながる研究例を紹介してもらい,生物遺伝資源 の利用が拓く新たな育種学の地平を討論した.
巻・号 21(1)
ページ 81-85
公開日 2019-5-24
DOI 10.1270/jsbbr.21.W06
リソース情報
トマト TOMJPF00001(Micro-Tom)