RRC ID 54164
著者 住友克彦, 西島隆明, 小野崎隆, 柴田道夫
タイトル キク属野生種と栽培ギクの葉身における毛じの密度,長さならびに発達について
ジャーナル 園芸学研究
Abstract キク属野生種10種および栽培ギク20品種において,葉の毛じの密度と長さを観察した.キク属野生種では,葉裏面の毛じ密度に大きな種間差が認められた.また,葉表面より裏面で毛じ密度が高く,毛じの長さは長かった.栽培ギク品種においても同様の傾向がみられたが,野生種より変異の幅は小さかった.ピレオギク系統8913の毛じは他の種よりも長く,形状にも特徴がみられた.ピレオギク系統8913および‘苹果香’では,葉表裏面の毛じ密度は0.3本・mm−2以下であった.スプレーギクと毛じ密度が極めて高いイソギクとの種間雑種である‘沖の白波’および‘キクつくば1号’では,他の品種に比べて葉裏面の毛じ密度が高く,毛じの多少の形質は遺伝することが示唆された. ‘神馬’の毛じの発達を観察した.葉の発生のごく初期に1個の表皮細胞が,細胞分裂を行いながら外側に向かって伸長し,毛じの発達が始まった.未展開葉の毛じは先端部が紡錘状になり,密生していたが,展開葉では先端部は扁平な楕円形で,密度が疎になることが観察された.
巻・号 5 巻・ 4 号
ページ 351-356
公開日 2006-1-1
DOI 10.2503/hrj.5.351
リソース情報
広義キク属 FA03